スクーター+α、オートバイのある暮らし

皆さん、イタリアンスクーターライフを楽しんでいることと思います。でも最近ジャングルに来るとたまに見かける変ったバイク、あれなんだろうと思った人もいるかもしれません。イタ車?英車?古そうなバイクであることは確かですが、さてさて何でしょう....そうです、実はあれ日本製のバイク、ブリヂストンが1960年代に作っていたバイクだったんですよ。


ブリヂストンモーターサイクルとは?

ブリヂストンのオートバイって聞いて「えっ、ブリヂストン何それ?タイヤでしょ?」と思われる方が殆どだと思います。かつての僕もそうでした。「ブリヂストンがオートバイを....しかもどうやらそれはめっぽう速く、レースでは無敵の強さを誇っていたらしい....」と知ったのは1997年のこと。そして不思議な縁でブリヂストン350GTRレーサーを手に入れ、念願のクラシックレースを始めることになりましたが、右も左もわからないまま生まれてはじめてサーキット走行に入って走り出したとき、これはずいぶんヤバい世界に足を踏み入れてしまったものだと思ったものでした。

撮影@高倉康
まずレースありきだった自分がたまたま出会ったに過ぎないブリヂストンのオートバイでしたが、乗り込むうちにその面白さに引き込まれるようになり、やがて興味はその歴史や背景へと広がっていきました。VESPAやLAMBRETTAというイタリアのスクーターがとことん好きでイタリアやイギリスをまわっているうちに今に至った自分にしてみれば、身近なMADE IN JAPANのオートバイの中にもこんな面白いものがあったんだという驚きでいっぱいでした。高品質にこだわり続け、1960年代の実質10年にも満たない期間にすっと現れては消えてしまった幻のオートバイ。国産4社へと淘汰が進むうち、ト−ハツ、ライラック(丸正)、山口といった素晴らしいオートバイを生み出しながらも消えていったメーカーの技術者たちが、再び集まって究極のオートバイを作り出そうとした経緯など。対米輸出をメインとしたことから、日本車離れしたイカしたデザインやカラーリングが実現されたことetc...その魅力は尽きません。

ジャングルではVESPA&LAMBRETTA専門のスクーターショップというこだわりもあり、従来は店頭での表立った販売をしてきませんでしたが、実はすでにある程度の台数を販売させていただいたこと、お店に立ち寄られたお客さまからのご要望もあったことや、またスクーター+αの新たな楽しみをご紹介するという点からも、この度ブリヂストンオートバイのコーナーを設けることになりました。というわけでスクーターともどもBSもひとつよろしくお願い致します。

1960年代の対米輸出用カタログ キャンディーアップルレッドやキャンディーブルーといった手間はかかるけれども、発色のきれいな塗装が印象的です。広告デザインも洒落てます。

VESPAやLAMBRETTAの例を引き合いに出すまでもなく、旧車の維持にはパーツの安定した供給が何より大事!!ということを日々身にしみて仕事をしている我々ですが、中でも、例えば風化、摩耗といった経年に伴う劣化が見られるラバー・パーツが用意されているというだけでやる気がだいぶ違ってきます。

ジャングルでは本格的にブリヂストン・モーターサイクルを取り扱いはじめたのに伴い、BSモーターサイクルのパーツの確保を、当時のデッドストックの発掘と優れたリプロダクションパーツの供給というかたちで実現しました。アイルランドのRED import社との提携により、当時の品質をしのぐ出来ばえの復刻パーツが続々と復刻されます。乞うご期待!!

BRIDGESTONE MOTORCYCLE PARTS REPRODUCTION SERIES

ジャングルスクーターズはRED import社のブリヂストンモーターサイクルリプロダクションパーツの日本総代理店です。業販はお問い合わせ下さい。

1.サイドカバーエンブレム :当時と全く同じ製法で製作されたサイドカバーのエンブレム。留めリベットまで復刻されているのがうれしいです。ステッカー付き。各車種あり。

175HS,175DT,200MK2 RS, 350GTR 1セット 各\4,725-

350GTOのみ 1セット¥6,825

2.175/200 ツイン系キャブレターカバーラバーセット:BSのバイクを整備していてほぼ8割以上のバイクはこのキャブレターカバーラバーが逝ってしまっています。ロータリーディスクバルブ方式ゆえのレイアウトから来る傷みだけに致し方ない部分です。なくなっていがちなスプリングまでついています。セット販売のみ、単品売りなし。¥9,975-
3. 350GTRラビリンスシール:よくぞ!というパーツの復刻です。これがあればエンジンOH時にも心強いです。 \6,825-
4. 350 GTR/GTO用フロントフォークブーツ:これもたいがい破れたままになってる個体が多かったパーツです。微妙な寸法故に他車流用も難しかったために今まで困っていましたが、これでもう心配なし。 \9,450-
5. 350 GTR/GTO タンクニーグリップラバー:これもセットでの販売となります。見える面積が大きいだけに見栄えを左右する大事なパーツです。\8,925-
6. 350 GTR/GTO キャブレターカバーラバーセット:構造上、長年の使用でどうしても破れやすい部分。セットでリフレッシュしましょう。 \4,725-
7.ラウンドステッカー (100,200,350用):後期型モデルに装着されていたデカール。明らかに前期型のブラスのエンブレムよりコストダウンが図られていたことがわかりますが、今見るとこのデザインもなかなか良いですね。 各\1,155-
8.フロントフェンダーマッドフラップ :これもまともに残っていることはほぼ皆無なパーツです。グレーがオリジナルカラー、ブラックは後期型のカラーリングに合わせて作ってみたカスタムカラーです。 各\2,100-
9.ケーブルガイド(2個1セット):あるとうれしい、でもついていない個体も多いパーツ。ケーブルがきれいにまとめられていると仕上がりもきれいに見えます。 \995-
10.175&200 マフラージョイントラバー(2個1セット):実は90/100系にも使用可能です。芸の細かいクリップも付属しているところがマニア泣かせ。これが劣化すると排気漏れが多くなって汚れちゃいます。 \4,725-
11. 350GTR/GTOマフラージョイントラバー(2個1セット):やっぱりこの色でなくっちや。 \4,200-
12. 350GTR/GTO バッテリーまわりラバーセット:マニアックです。でもけっこう欠品してるのがこの辺のパーツですよね。 \4,200-
2004.10.06 日本で最も有名なクラシックレースイベント、タイムトンネルフェス前の練習走行時のスナップ
It's
a beautiful
day
ブルーのタンクは350GTR、黒タンクはBS50。白タンクはBS90スポーツ、これはジャングルスタッフ山口が、BS愛好家の方から今回借り受けたもの。それぞれの詳しいスペックはまた後日ご紹介致します。秋の午後、西日を受けたサーキット風景が印象的です。


こんなのありか!?ヘルメットや革ジャンならいざ知らず、バイクの新古なんて.....。実は既に売れてしまったのですが、余りに美しく貴重な車両の為アップしておきました。ちなみに次回のブリヂストン車の入荷は3月末頃ですよ。気になる方はお問い合わせ下さい。

1966 BRIDGESTONE TA1 175cc 新古車 SOLD OUT!

1967年式 BS350GTR SOLD OUT!

1967年6月、埼玉上尾工場製の初期型GTR。シャーシNO.は1000番台。GTRはBSのフラッグシップモデル。BSは67年までに国内出荷を終えていたため、GTRの国内販売はされなかった。9割以上が北米輸出、極少数がイギリス、オーストラリアへ輸出された。BSお家芸のポーラスメッキシリンダーに、6速クロスミッション、乾式クラッチ装備。スペックだけ羅列すればそのまま80年代以降のレーサーレプリカのようだ。現車は外装基本的にオリジナル、オリジナルを尊重して磨き込みのみで仕上げ。フロントタイヤBS BT45、リアタイアDUNLOP TT100を装着(リアのサイズ現在BSでは生産していない為)チェーン&スプロケ新品に交換、ポイント、各種ゴムパーツ交換済み。ミッションオイル、フロントフォークオイル交換済み。セレンからシリコンレクチファイアーに変更。走行8800マイル。街乗りの回転域では2ストの大排気量車ながらも、ピーキーというよりはトルクフルで乗り易い。ただ5,000rpm以上回してからはさすがに別物。


リアビューも美しいGTR。150GSもそうだが、どうやら美しい後ろ姿は名車の必須条件のようだ。